もうすぐ秋彼岸「お彼岸」にはなにをする?まもなく9月。「暑さ寒さも彼岸まで」というように、お彼岸は春と秋の年に2回巡ってくる季節の変わり目です。 お彼岸に墓参りや法要を行うことが、日本では昔からの風習です。 「彼岸」と「此岸(しがん)」「彼岸」は「此岸(しがん)」の対義語にあたります。 私たちが住む煩悩や苦しみに満ち、さまざまな境遇に翻弄されながら生きている世界が「此岸」。 お彼岸は日本固有の仏教行事春分・秋分と重なるお彼岸は、インドや中国にはない日本固有の仏教行事であるとご存知でしたか? 日本だけで行われている「お彼岸」には、日本人らしい感受性や死生観が現れています。 春のお彼岸では春の訪れをよろこび、田起こし、種まきをします。秋のお彼岸では一年の収穫をよろこび、感謝をします。農耕民族である日本人は、祖先は自分たちの住む土地を見守ってくれているという思いがありました。 日本最古のお彼岸は、平安時代初期に行われた無実の罪を訴えて死去した早良親王(さわらしんのう)の怨霊を鎮めるための祈りの行事だとされています。 「日本後記(にほんこうき)」には、延暦二十五(806)年に、朝廷の太政官から全国の国分寺に対して、早良親王のために春分・秋分を中心とする七日間にわたってお経を読むよう命じたとの記述があります。 これは「彼岸会(ひがんえ)」と呼ばれ、これ以降は「源氏物語」をはじめとして平安時代の代表的な作品の中にもお彼岸の記述が見られるようになり、江戸時代にかけて年中行事として民衆に定着したとされています。 春と秋に自然と祖先に祈りと感謝をささげる行事が、仏教行事と習合されて現代に続く「お彼岸」として日本独自の仏教行事として続いているのだと思います。 お彼岸にはなにをする?地域によって時期や風習が異なるお盆と違い、お彼岸は地域色が薄くなっているようです。 ◆仏壇・仏具の掃除日頃の感謝をこめて、お仏壇・仏具の掃除やお手入れをします。普段は省略しがちな部分も彼岸にしっかりお掃除するとよいでしょう。 ◆お墓参りお彼岸には家族そろってお墓参りに行きましょう。 ◆お仏壇のお参り・お供えお彼岸というと、お墓参りのイメージがありますがご自宅のお仏壇へのお参りもしましょう。 ◆お寺の彼岸会(法要)への参加お彼岸の時期には、寺院主催の「彼岸会」と呼ばれるご先祖様の供養法要が執り行われます。菩提寺で彼岸会が開催される際にはぜひ、ご参加いただくといいでしょう。 まとめ春と秋に巡ってくるお彼岸。 |
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