この記事を読んでくださる方は、みなさん「終活」について真剣に考えていることでしょう。
終活に取り組んだり、エンディングノートを書いていると
介護が必要になったら
自分が亡くなったとき
に意識がいきがちですが、見落としなのが「どうやって歳をとるか」という過程の生き方についてです。
ご自分の介護や葬儀についての準備はもちろん必要です。
でも、「より充実した人生を生きたい」とお考えなら健康でいられる期間、いわゆる「健康寿命」をできるだけ伸ばすことが大事ではないでしょうか?
今回は、厚生労働省が推進している「スマート・ライフ・プロジェクト」を中心に、健康寿命を延ばすための取組みについて紹介します。
人生100年時代、健康寿命がカギ
健康寿命とは「心身ともに自律し、健康的に生活できる期間」を指します。
2000年にWHO(世界保健機関)が提唱して以来、単に寿命を延ばすという従来の指針加え、「健康でいられる期間を延ばす」この指針が重視されるようになりました。
20年間を寝たきりのまま過ごして亡くなるか、亡くなる数日前まで自分の好きなように過ごせるかでは同じ100年を生きても充実感が違いますよね。
健康でいられる期間が延びるということは
- 身の回りのことは自分でできる
- 必要最低限の手助けで生活できる
- 医療や介護にかかる費用を削減できる
と、「家族や他の人に負担をかけない」「自分のことは自分でする」といった、終活の目的にもかなっています。
あなたが健康でいることが、周囲の方や自分にとって最高の終活といっても過言ではありません。
厚生労働省が推進する「スマート・ライフ・プロジェクト」とは
スマート・ライフ・プロジェクトは、厚生労働省が行っている、国民の健康づくりをサポートするプロジェクトです。
「健康寿命をのばそう」をスローガンに、国民全体が人生の最後まで元気に楽しみながら健康な毎日を送ることを目標にしています。
運動、食生活、禁煙、健診・検診の4分野を中心に、具体的なアクションの呼びかけを行っています。
掲げられている目標は、どれも実現可能なものばかり。
小さな目標を達成し続けることで、将来の健康状態を良い方向へ導くのが目的です。
それぞれの分野の目標をご紹介するので、ぜひ今日から取り組んでみてください。
適度な運動 「毎日プラス10分の運動」
例えば、歩いて移動するときには”はや歩き”を意識する。
例えば、家事やお庭のガーデニングで体を動かす。
など、日常でからだを動かす時間を意識的に10分増やすだけで、健康なからだに近づきます。
適切な食生活 「毎日プラス一皿の野菜」
トマトなら約半分、野菜炒めならお皿に半分の量を意識的にプラス。
いつもの食卓に約70gの野菜をプラスするのが目標です。
生活習慣病予防のために、いつもの食卓に野菜や果物を積極的にとりましょう。
禁煙 たばこの煙をなくす
たばこには約4,000種類にも及ぶ有害物質が含まれています。
1本あたりは微量でも、長期間吸い続けることで体に蓄積していきます。
たばこを吸うことは健康を損なうだけでなく、肌の美しさや若々しさも奪います。
高価なサプリメントや化粧品よりもまず、禁煙を。
健診・検診 病気は早期発見を
禁煙 たばこの煙をなくす
たばこには約4,000種類にも及ぶ有害物質が含まれています。
1本あたりは微量でも、長期間吸い続けることで体に蓄積していきます。
たばこを吸うことは健康を損なうだけでなく、肌の美しさや若々しさも奪います。
高価なサプリメントや化粧品よりもまず、禁煙を。
健診・検診 病気は早期発見を
定期的な「健康診断」に加え、病気にかかっているかどうかを調べるために行う「検診」も健康寿命を延ばす重要な項目です。
がんは日本人の死因の第1位。日本人の2人に1人はがんになるといわれています。
がんは進行し転移してしまうと、完治は難しく治療費も高額になります。しかし、検診による早期発見と早期治療ができれば、完治可能ながんも増えています。
職場や自治体が行っている健康診断や人間ドックなどは忘れずに受けましょう。
他にも、近年注目されているのが「お口の健康」です。
口の中を清潔にするだけでなく、歯や口の疾患を予防し、口腔の機能を維持することが目的です。QOL(生活の質)の向上だけでなく、誤嚥性肺炎などの全身疾患の予防、全身の健康状態の維持・向上にもつながると、特に重要視されています。
気がついた日からはじめよう
健康寿命を延ばすための方法を4つご紹介してきました。
意外とカンタンなものばかりで拍子抜けした方もいらっしゃるかもしれません。
「健康は1日にしてならず」の通り、毎日の生活の積み重ねが私たちの健康にとって重要なのです。
エンディングノートに連ねた「生きている間にしたいこと」リストをすべて達成するためには、まずご自身が健康であることが第一条件です。
毎日の健康的な生活は、未来への最大の投資です。
健康なら、最低限の医療費や介護費で元気に過ごせますよね。
今回ご紹介した健康寿命を延ばす方法はどれもカンタンなことなので、ぜひ今日から取り組んでみてはいかがでしょうか。