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介護

エンディングノートに書くべき自分の医療・介護のこと

終活をすでにはじめていたり、これから取り組もうという方ならご存知の「エンディングノート」。

エンディングノートというと、自分の死後の葬儀、お墓、遺産相続などについて記しておくものという印象が強いですよね。しかし、亡くなる前の介護・医療についての希望について自分の意志を記すことも重要です。

「お葬式は大変だ!」と言っても、打ち合わせを含め亡くなってから3~5日で終わること。しかし、介護や医療の問題はもしかすると年単位の問題になるからです。

医療・介護については、旅立ち以前の問題が中心です。もし、歳を重ねて認知症などを発症し自分の意志を伝えられなくなることを想定しておくことも、終活の重要な課題です。

「こんな介護生活を望みます」

「こんな治療だけは避けたい」

「最後を迎えるときの過ごし方」


など、医療・介護に関する希望をあらかじめ記しておきましょう。

終末期医療や延命治療、臓器移植など、残されるご家族だけが判断するのは苦しいことです。

終末医療を受けるつらそうな姿を見て「早く楽にしてあげるほうがよいのか?」と悩んだり、反対に延命治療をせずに亡くなったあとで「ほんとうはもっと長生きしたいと望んでいたかもしれない…」と、残された遺族が自分たちの判断を責めてしまうこともよくあります。

そんなとき、エンディングノートに本人の意思が記してあれば
「本人もそう望んでいたから」
「本人の希望を叶えてあげられた」
と心の負担を軽減することができます。

今回は、エンディングノートに書き記しておくべき「医療・介護」の項目についてご紹介します。

介護に関する希望

  • 介護をお願いしたい人
    配偶者・息子○○・娘○○・介護ヘルパーに依頼など具体的に
  • 介護をしてもらう場所の希望
    自宅・介護保険施設・福祉施設・民間有料老人ホーム…など
    子どもの家にお世話になりたいという希望がある場合は、事前に相談をしておく
  • 介護資金の有無と資金源
    自己名義貯金、自宅・土地など所有する財産を売却して充てる、民間介護保険の一時金、年金など具体的に記す
  • 介護をお願いする家族への支払い
    毎月の支払額や財産分与の形で支払う場合は家族に相談をする
    必要であれば法律家に相談も検討を
  • 介護関係の相談先リスト
    介護が必要となってから、相談先を探すのではなく事前に目星をつけておきましょう。
    事前に相談をしておくことで、必要になったときにすぐにサービスを利用できる場合があります。

相談先は下記を参考にしてください。

  • 自治体窓口
  • 地域包括支援センター
  • 地域の社会福祉協議会
  • 地域の民生委員
  • 民間介護事業者
  • ケアマネージャー、ヘルパー

実際に相談をした日付、内容、対応した職員を控えておくとなお良いでしょう。

意思決定ができなくなったときの財産管理人(後見人)

医師に認知症と診断された場合、土地の売買契約、名義変更などの法律行為や、診断後に作成した遺書は法的効果が無効とされます。
自分の判断がしっかりしているうちに「任意後見制度」を利用し、財産管理や契約を代行してくれる後見人を事前に指名することもできます。

余命がわずかになったときの希望

介護や闘病の末、いよいよ命の炎が燃え尽きるその時の希望もエンディングノートに記しておきましょう。

  • 臨終を知らせたい人、最後に会いたい人のリスト
  • 終末医療の方針 など

終末医療の方針は、医師の判断やそのときの状況にも左右されますが、本人の生死間も大きくかかわる問題です。その時が来た近づいたときに、自分で判断できる状況にあるとは限りません。判断を家族に委ねることで、苦悩や後悔の元になってしまうことも多々あります。

例えば、下記のように具体的に記録しておくと、医療チームやご家族にあなたの意志を伝えるのに役立つでしょう。

  • 最後まであきらめずに積極的な治療を続けてほしい
  • 治癒が見込めない段階になったら緩和治療に移行し、苦痛なく穏やかに療養したい
  • 意識が朦朧としてもよいので強い薬剤で除痛してほしい
  • 痛みはあっても最後まで意識がある状態でいることを優先してほしい
  • 終末期で要件を満たすなら緩和ケア病棟かホスピスに入りたい
  • できるなら在宅でホスピスケアを受けたい

…など、終末医療についての考えは人それぞれです。

しかし、将来自分がどんな病気を発症するかは予測ができません。
その時の状況や医療の進歩により、考えが変わることもあるでしょう。
「絶対こうでなければならない」ということはありません。時折見返して、書き換えたり追記したりアップデートしつつ、ゆっくりと考えていきましょう。

延命治療に関する希望

延命治療とは、傷病が回復不能で死期が迫っているのが明らかな場合に、生命維持装置を装着することです。

装着した生命維持装置を外す行為=死に直結することを意味します。

「生命維持装置を外す」という判断は、医師にも家族にも精神的に重い負担となります。

延命治療を拒む場合は、エンディングノートに記すだけでなく普段からご家族に希望を話しておくことで、いざ判断するときに心の負担を軽くしてあげられるでしょう。

医療・介護に関する希望を記しておくのは自分と家族のため

医療・介護の問題は、自分だけの意志で方針を決めることは難しい問題でもあります。
また、ノートに希望だけを書いただけでは実現はできません。
日頃から、家族と話合うことや、事前に準備したり下調べも必要です。

終末医療や延命措置の判断を家族にゆだねると、心理的に大きな負担になったり後悔の原因になったりします。その負担を軽減するためにも、自分の人生の締めくくりを記しておきましょう。