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住職の日記

新しい一年の始まり『ご縁』を大切に

新年明けましておめでとうございます。 皆さまにとって、この一年が幸多き年となりますよう心よりお祈り申し上げます。旧年中は多くの方にご厚情とご信仰を賜り、心より感謝申し上げます。

今回は新たな年を迎えるにあたり、浄土宗の教えにおける「ご縁」について考えてみたいと思います。 「ご縁」は、仏教の基本的な概念であり、私たちの生活や信仰を支える重要なテーマです。 これまでの「ご縁」を大切にし、今年新たに出会う「ご縁」を紡いでいくヒントを見つけていただければ幸いです。

浄土宗の教えか考える「縁」の意味

私たちの生活はさまざまな「ご縁」によって支えられています。 仏教では「縁起」という教えがあり、すべてのものはお互いに影響し合い、依存し合いながら存在していると説かれます。

つまり、私たちは決して一人で生きているのではなく、多くの人や環境、できごととのつながりによって成り立っているのです。

浄土宗においては、この「ご縁」が特に重要視されています。 阿弥陀仏の本願により、すべての人が平等に救われる道が開かれていることが教えられています。「南無阿弥陀仏」と称えるお念仏そのものが、阿弥陀仏との深いご縁を結ぶ行為と考えられており、この縁が私たちの生きる力となり、心を支える拠り所となっています。

新年に感謝したいご縁

新しい年を迎える今、改めて私たちの日常にある「ご縁」に感謝したいものです。家族や友人とのつながりはもちろん、職場や地域社会の人々との縁も、私たちの生活を豊かにしています。しかし、こうした縁は、日常の忙しさの中で忘れられがちです。

例えば、誰かが手を差し伸べてくれる場面や、思いがけず助けてもらった経験はありませんか?

それらは偶然のように見えて、実は長い縁の積み重ねがもたらした結果です。 日頃から小さな感謝を伝えたり、周囲の人々を思いやることで、この縁はさらに深まり、豊かな関係を築くことができるでしょう。 新しい年、これまで築いてきたご縁をますます大切にしたいものですね。

仏様とのご縁を深めるお念仏

お念仏を称えることは、阿弥陀仏とのご縁を結ぶ最も簡単な方法です。 「南無阿弥陀仏」とは、「阿弥陀仏に帰依します」「お守りください」という意味を持ち、その言葉を口にすることで、私たちは仏の慈悲に包まれ、支えられることを実感できます。

また、お念仏は心を穏やかにし、煩悩から解放されるための実践でもあります。忙しい日常の中で仏とつながるひとときは、私たちに深い安らぎと感謝の気持ちをもたらします。新しい一年の始まりにこそ、こうした心の拠り所を見つけ、実践してみてはいかがでしょうか。

十念寺では毎月25日に、本堂でお念仏を称える「お念仏の会」を開催しています。 どなたでも無料で参加いただけます。 ぜひ、お気軽にご参加ください。

ご縁を大切にする一年に

私たちは、日々たくさんのご縁の中で生かされています。 しかし、忙しい日々の中でご縁の大切さ尊さを見失ってしまいがちです。

新しい一年を迎えた今だからこそ、「ご縁」を意識した日々を過ごしてみてはいかがでしょうか?家族や友人との縁に感謝の言葉を伝えること、地域社会で誰かを助ける行動を取ること、そして仏 とつながるお念仏を称えることが、その第一歩となります。

浄土宗では、「光明遍照 十方世界」という教えがあります。これは、阿弥陀仏の光がすべての人々を平等に照らしているという意味です。この光が私たちのご縁を育み、新しいつながりを作り出してくれるのです。

まとめ

「ご縁」を大切にすることは、日々の生活を穏やかに豊かにしてくれる大切な教えです。新しい一年、私たちはそれぞれが結ぶ縁を大切にし、小さな感謝を重ねながら生きていきたいものですね。

すでに築いてきたご縁、そして今年新たに出会うご縁のひとつひとつに感謝して、皆さまが心穏やかに過ごせる一年となりますよう願っております。

十念寺もまた、ひとやすみカフェやお念仏の会を通じて、皆さまとのご縁を深め、支える存在でありたいと思います。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。